能登屋備忘録

能登屋の日常を淡々と描く作品です。

大連と欧羅巴と日本と。

「「大連へ行くと欧羅巴へ行つた気がする」とは、欧羅巴へ行つた経験の無い人のよく云ふ言葉だと想はれる。その比較には欧羅巴が顰蹙するであらう。ホテルの前の広場を中心にして放射形に伸びた市街は、流石に後藤伯の総裁時代に出来た大規模の設計として感歎に値する。若し是れが欧洲であつたら、どこと無く芸術的な匂ひが漂はずには居ないであらう。噂に聞いて期待してゐただけ、広場の装飾の貧弱さよ。石の彫像一つ見当らないのはどう云ふものかと、自分は先づ眞山君に一問を呈するのであつた。併し我我は大連へ著いて顔も洗はない先に、もう既に不満を感じてゐるのではない。反対に埠頭からホテルまでの大連の第一印象は、何となくゆつたりとして心の落ちつくのを感じた」与謝野寛『満蒙遊記』

 

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『ナイン』

 大連旅行記は今日はおやすみ。毎日2千字も書いてたら一月で論文が上がってしまうもんで。

 

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大連ところどころ

「表へ出るとアカシヤの葉が朗かな夜の空気の中にしんと落ちついて、人道を行く靴の音が向うから響いて来る。暗い所から白服を着けた西洋人が馬車で現れた。ホテルへ帰って行くのだろう。馬の蹄は玄関の前で留まったらしい。是公の家の屋根から突出した細長い塔が、瑠璃色の大空の一部分を黒く染抜いて、大連の初秋が、内地では見る事のできない深い色の奥に、数えるほどの星を輝つかせていた」夏目漱石『満韓ところどころ』

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君の席は。

「朝、目が覚めると、なぜか泣いている。 そういうことが、時々ある。 見ていたはずの夢は、いつも思い出せない。 ただ、なにかが消えてしまたったという感覚だけが、目覚めてからも長く残る。 ずっとなにかを、誰かを探している。」『君の名は。

 

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成田へうどんを食べに行く。

 さて、先週末に中国は大連へと行ってまいりました。ここからしばらくは、この「大連旅行」の模様を何回かに分けてお送りいたします。

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機長はベテラン

 みなさんは、「メーデー!」という番組をご存知でしょうか。日本ではおもにCSのナショナル・ジオグラフィックチャンネルで放映されている、「航空機事故」を取り扱った番組です。現代の航空機事故のうち、特に印象的な(被害が大きかった)事故を取り上げ、再現VTRを核として事故調査委員会が事故原因に迫っていく様子を描いた作品です。

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