神戸税関本関庁舎
神戸といえば来年開港150週年を迎える港町として知られており、日本で最初期に海外へ開かれた街として知られています。そのため、とくに海岸通りには海運・保険・銀行などの近代建築が立ち並び、北野には異人館が軒を連ねています。1995年の兵庫県南部地震では、これら建築の多くが被害を受け、また近年の再開発でその数を減らしつつありますが、今もなお日本が背伸びをして西洋近代へと追いつこうとしていた時期の面影を感じることが出来ます。
そうした神戸の近代建築を代表する建物のひとつが、今回取り上げる神戸税関本関庁舎です。三宮駅からフラワーロードを約1キロ。国道2号を越えてわずか180mしかない国道174号*1をゆけば周囲を睥睨するかのように立ちはだかっているのがこちら。
現在の庁舎は1927年竣工の本館と1998年に竣工した、旧分館の外壁を活用して建てなおされた新館から構成されています。
[完成年](前庁舎)昭和2年・(現庁舎)平成10年|
[設計者](前庁舎)大蔵省営繕課・(現庁舎)建設省近畿地方整備局・日建設計
[施工者](前庁舎)森田福市・(現庁舎)東急・前田・新井JV
[規模・構造](現庁舎):鉄筋造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造、地上10階/地下1階*2
神戸税関は兵庫県・中国地方(山口以外)・四国地方を管轄する「関門」であり、現在こそ「港」から遠くなったようにも見受けられますが、当時としては港からよく見えたことでしょう。
基本的に1927年竣工の外壁はレンガ造りで、要所に石張りが施してあります。こうしたコントラストが建物にメリハリを与えています。
上の写真はちょうと新館部分が見えていますが、新館は船の「艦橋」をモチーフにしたデザインとなっており、煙突のようにも見えます。ちょうど雲が煙のようにかかっていました。全体として、港と船のイメージを強く打ち出しつつ、官庁建築らしい剛健さも兼ね備えたデザインとなっており、鑑賞者は楽しくこの建物を眺められるでしょう。
私は高速バスが到着した早朝に行ったため、内部の見学が出来ませんでしたが、石造りのホール・吹き抜けなども見学できるようです。またそちらも見てみたいですね*3。
*1:日本一短い国道。国道2号と神戸港を結ぶことを目的とするこの道路は、もともと北側にあった国道2号を南側に「つけかえ」たことよって、全長が大幅に圧縮されてしまいました。もともとの国道174号区間が現在のフラワーロードです。参考:
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/enterprise/monogatari/sinkou/index3.html
*2:
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/enterprise/monogatari/sinkou/index3.html
*3:
借金を返した話。
2日連続で記事を書くなんてよほど暇なんだなという感じですが、まあいいじゃないですか。正確には、数カ月ぶりに自分のブログを読んで、前回記事の決着をつけていないことに気がついたためです。
前回記事↓
うだうだと書いていますが、ようは「事前通告無く模型を送りつけられる(請求書付き)」のは恐いねというお話でした。で、この経過によって私は都合24千円の借金を抱えました(ようは先日の模型を「返品」せず購入するぞ」という意志を持って立ち向かったということです。「購入」は双方合意の上です。誤解なきよう)。この「返済」について今回は書いていきます。以下のうごきはおおよそ4月から5月頃のものです。
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