(台湾日常生活)「台電マンホールコースター」
今日はちょっとカルチュアな話をします。
台湾でここ数年流行っているものに、「文創」というものがあります。文化創意産業、Cultural and creative industryの略なのですが、意味としては、文化、創造、そして産業の融合により新たな価値を生み出すということで、産業の中に創造性や文化性を見出すというものです。自分で書いていてもよく分からないのですが、これまで工業的なものとされ文化や芸術とは馴染みのなかった産業に、文化や芸術を融合させる、カルチュア化するといった認識でしょうか。
そういった中で、多くの施設が「文創」化しています。旧台灣菸酒の松山、華山工場跡の再開発はその代表例と言えます。こうした文創化に貢献しているのが、誠品書店に代表される新たなムーブメントなんですが、またこれについては後に述べたいと思います。
いずれにせよ、ここ数年来の台湾では、こうした「カルチュア化」が流行しており、これはまた生活用品についても及んでいます。
かつての台湾の生活用品は実用一辺倒な、悪く言えばダサい物に溢れていました。文創はこうした風潮に一石を投じ、あらゆるもののカルチュア化が進みました。特にその影響が大きかったのは文具ですが、家電や雑貨にもその影響は及んでいます。おそらくこの背後には、無印良品に代表される日本のムーブメントも関係しているはずですが、シンプルかつおしゃれなものが格好いいという雰囲気が台湾にも随分広がりました。
こうした文創の流れは、かつてお硬いイメージを持たれた企業にも広がっています。今日ご紹介するのは、こうしたお硬い企業の「文創」です。
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(香港ニュース)「林鄭月娥香港行政長官、『逃亡犯条例改正』撤回を発表」
6月頃から香港で大規模な話題となっている香港における「逃亡犯条例改正」(反送中)とそれに反対するデモですが、8月以降さらなる大規模化、警察との衝突、人民解放軍の投入を伺わせる中国政府の態度など目まぐるしく状況が展開されました。これについてはまた台湾の立場から検討する文章を発表したいと思っています。
と悠長に思っていたのですが、今日(2019年9月4日)、香港のトップである林鄭月娥行政長官が「逃亡犯条例改正」を正式に撤回すると表明しました*1。そこで、この件についてごく簡単に私見を述べたいと思います。
<要約>
・短期的処置として、「逃亡犯条例改正撤回」は有効かもしれないが、長期的には意味を成さないだろう
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