能登屋備忘録:台湾生活日記

能登屋の日常を淡々と描く作品です。

(鉄道)長崎電気軌道「路面電車の日記念、168号特別運行」撮影記

 今度は鉄道ネタです。目まぐるしくいろんなネタやっている気がします。さて、6月10日は路面電車の日、全国では数が少なくなってしまいましたがまだまだ各地に市民の足として活躍する路面電車があります。長崎市もそのひとつ。細長くすり鉢のように市街が広がり道も細い長崎市路面電車が活躍するには良いフィールドです。ここには、動態運行を行う路面電車としては最古の車両が残されています。路面電車の日を記念して運行された2019年6月8日に訪問しておりましたのでその様子をご紹介します。

  もともと福岡県内で学会があり、それに合わせて福岡入りをすることになっていました。その話を友人である清水さん(仮名、過去の記事を参照のこと。id:aqua_161)にしたところ、「6月8日に長崎行くねん」と言い出しました。よくよく聞いてみると、当日は長崎で168号の記念運行があるとのこと。偶然にも前々日に福岡へ到着する予定になっていた私は急遽その足で長崎へ行くことを決めました。

 

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かもめ

 

 というわけで6月7日に福岡市へ入り、そのまま博多駅へ急ぎ特急「かもめ」で長崎へ。到着したのは夜半0時頃でした。

 当日、ホテルで目を覚ました私の耳に入ってくるのは強い雨音。「長崎は今日も雨だった」。問題は、この168号、車体外板は木造のため、雨天時は運転が中止されるということ。ヤキモキしながら身支度を整えていきます。そうこうしているうちにいきなり清水さんから悲報が「欠航した」「マジかよ」。そう当日入りする清水さんが搭乗予定のソラシドエア31便(羽田655発長崎950)が長崎の降雨により欠航。悲壮感溢れます。このままでは来たとしても空振りかもしれん…。全キャンセルも考えられる中、「全日空611便取った」(815発1010着)と連絡が。ひとまず午前午後のうち午後は運行されるだろうとの判断で長崎へは来ることが決定。私もひとまず時間をつぶすことに。

 身支度して出掛けたところ、雨は降り止んでいました。これはイケるかも。そう思いつつ市内をぶらぶら散策します。そうこうしているうちに清水さんは長崎空港に到着、市内を目指します。

 清水さん「午前運行も多分動いてるで」。この情報で私はあわてて出島へ。はたしてどうか…。

  

出島電停にて

 来ました!最新鋭5000形5003号と出島ですれ違い。なんと歳の差108歳。

 

168号@出島

 とりあえず乗り込んで浦上車庫まで行くことに。

 

168号運転席

168号車内

 長崎電気軌道160形は西日本鉄道北九州線(九州電気軌道)の電車として1911年に製造された明治生まれの電車です。西日本鉄道では、北九州から福岡市内線で活躍、長崎へは1958年にやってきました。その後160形は順次廃車が進みましたが、明治生まれの貴重な電車として会社も着目し、保存のため1984年から半年かけて整備をうけほぼ現在の姿となりました。車内はとてもクラシカルです。

 

桜橋の下から出てきた168号

 さて無事に市内へたどり着いた清水さんと原爆資料館電停で合流し、展示館を見学しちゃんぽんを平らげてから午後の運行に備え移動します。いろいろ考えましたが、長崎電気軌道らしい場所ということで、トンネルっぽい雰囲気の市民会館へ。桜橋という橋の下を桜町支線がくぐっています。

 

goo.gl

 

市民会館前に停車中の168号

 168号@市民会館前2

 市民会館からは蛍茶屋へ。かつてここは浜町方面へも分岐していましたが、度重なる脱線が生じたため分岐が撤去されてしまいました。

 

公会堂前通りを往く168号

 午後の天気もかなり渋いもので、運行されるかは本当にヒヤヒヤしました。私はいいんですが、なんたって清水さんは安いソラシドを蹴って全日空でやって来たわけですから……。それにしてもクラシカルな見た目に関わらず足回りは意外と車輪が大きいことがわかりますね。

 

新長崎街道を下る168号2

 さて蛍茶屋で折り返してくる電車を新大工町で。かつてここには「長崎玉屋」百貨店が有りました。ここから記念運行は、めがね橋・新地中華街・出島と長崎の観光スポット目白押しの5号系統へ入っていきます。

 ところが先程の桜町支線、3号系統に乗れば大きくショートカットして長崎駅前あたりで迎え撃てるはず。後続の3号系統に乗り込みます。

 

長崎駅前

 果たして間に合いました。この後、浦上駅前まで乗車し、浦上から「かもめ」で福岡へ向かいました。今回長崎は駆け足だったので、長崎ご在住の先輩にご挨拶せず帰ってしまったのが心残りですが、もしご覧になっておられればここでお詫び申し上げておきます。また長崎でお会いしましょう!

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福岡では後輩とみしゅーと久しぶりの再会を堪能しました