能登屋備忘録

能登屋の日常を淡々と描く作品です。

(台湾政治外交)「台ソ断交遺文」

 notoya.hatenablog.com

 

 さて先日中華民国ソロモン諸島との断交を発表したことはお伝えしました。断交を発表した後も台ソ外交に関する様々な珍ニュースがあるのでここでまとめてご紹介したいと思います。

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ソロモン諸島の国旗(ウィキメディア・コモンズより)

 ①:ソバガレ首相の子息、台ソ断交を知らされず

 さて、ソロモン諸島の中国との国交樹立を巡っては、さまざまな憶測が流れています。中国のソロモン諸島への利益供与、なかでもソロモン諸島の政府高官への利益供与や、逆にソロモン側が台湾への利益供与を迫ったとかそういう問題です。この中心にあると言われているのが、首相のソバガレ氏であるわけですが、彼の子息は1ヶ月前に台湾に留学へやってきました。やっかみ半分以上の記事ですが、彼が断交を知らされたのは「前夜に酒をしたたか飲んで酩酊し、宿舎では禁じられている喫煙をした状態」だったようです。彼は目覚めてから、彼が帰国をせねばならないこと、ひいては中国に留学しなければならないことを悲嘆したようです*1

 

②:ソロモン諸島の一部地域は台ソ断交に憤慨、独立を主張

 この中ソ外交関係の樹立は、ソバガレ首相による国内世論を無視した独断専行であるとの指摘が各所でなされています。国内は台ソ断交に相当数が批判的であるといいますが、ソロモン諸島最大の島、マライタ島では州知事のスイダニ氏が中国との国交樹立に反対し、独立の決議を発動して抗議を行っているようです*2

 

③:ソロモン奨学生への奨学金打ち切り

 台湾では教育部・外交部が台湾へ留学する学生へ奨学金を発給しています。その多くを、国交がある諸国の学生が獲得していると言われますが、ソロモン諸島もその例に漏れないようです。外交部は彼らへの奨学金提供を打ち切ると発表しました。国交に翻弄される留学生は哀れですが、如何ともし難い問題です*3。一部の大学では、台湾にとどまって留学を継続したいと望む学生には支援を行うと表明しています*4

 

④:米ペンス副大統領、ソバガレ首相との面会取消

 ソバガレ首相は国連総会に出席するためニューヨークを訪問し、アメリカのペンス副大統領と面会する予定でしたが、ペンス副大統領側から取消の通達があったとのことです。一説には、アメリカ側がソロモン諸島の中国との国交樹立に不快感を表明したとのこと*5。もっとも、そもそも国内政治が台ソ断交を巡って混乱し、そのため首相の訪米自体が取り消される可能性もある中で、面会を取り消したとアメリカ側は説明しています。

 

⑤:台湾はソロモン諸島への援助国中第4位

 ソロモン諸島への支援は、オーストラリア・ニュージーランド・日本についで台湾が多く、総額で33億ドルを支援してきたとのこと。今後は太平洋地域においても中国のプレゼンスが拡大していく見込みで、こうした点でもアメリカの戦略との角逐が問題になるでしょう*6